第218回 渋谷教育学園渋谷中算数 1998年二次その2

第218回

さいころで遊ぼう(その8)

 条件整理や場合の数で使われる図や表について考えてみましょう。まずは集合算や数の性質でオナジミのベン図です。

 「ベン」は19世紀イギリスの数学者・論理学者の名前からとられたものです。ケンブリッジ大学の教授となり,同時代には電磁場の法則を打ち立てたマックスウェルがいます。そのとき日本は江戸時代の終わり,元禄文化が栄えて,幕末の開国騒動に明け暮れていたときです。

 ベン図は仲間分けや重なりを表すのによく使われます。塾のカリキュラムだと4年生の集合算で初めて目にするでしょう。この図はふくむ・ふくまれる状況によっていろいろな図が書けますが,たいていはつぎの重なった図を書いて間に合わせることが多いでしょう。

 ベン図は条件に「あてはまる・あてはまらない」ようすをマルで表したものです。

 条件が1つのときは,
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のように1×2=2つの世界に分けることに当たります。これが条件2つになれば,2×2=4つの世界,
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になり,条件3つで2×2×2=8つの世界
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ともなると,かなり複雑になってしまいます。条件4つは2×2×2×2=16もの世界になって,もはや円で表すことはできなくなり,図としてはほとんど役に立たなくなります。これは実は次のような問題と同じことをしています。

問題
 平面に直線を書いていきます。このとき,どの直線も他の直線と1点で交わるように書くことにします。ただし,同じ点で3本以上の直線が交わらないようにします。5本の直線を引いたとき,平面はいくつの部分に分かれますか。

 直線1本が1つの条件と考え,一方があてはまる,他方があてはまらないと決めれば,ベン図とはこのように,平面を次々に二つに分けているとも考えられます。

 4つ以上の条件になると,ベン図よりも表の方が表しやすく,4つの条件は次のようにまとめることができます。
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 中学受験で4つ以上の条件が出ることはほとんどないし,あったとしても難問で,テスト時間内に解けることはほとんどありません。「さんすう(算数)」が苦手な子どもは条件が3つの問題でも手に余るでしょうから,難しい問題は一通りの解説をすれば十分です。あせらず,気長に取り組むようにしましょう

算数×立体×さいころ
 図1のように縦に4個,横に3個並んでいる同じ大きさのマス目の上に,向かい合う面の目の和が7であるさいころを1個置きます。さいころの面と1つのマス目は同じ大きさです。さいころを矢印の方向へ,滑らずに転がしてA地点まで進めます。そのとき,マス目と接しているさいころの面の目の数を,そのマス目の値とします。最初にさいころが置かれている場所は,マス目の値が6となります。ただし,A地点まで進んだときにさいころが通らなかったマス目の値は0とします。図2は,ある進み方でA地点まで進んだときの,それぞれのマス目の値を表しています。
次の問いに答えなさい。
⑴ 図3のように,B地点を決めます。さいころの進み方によって,B地点のマス目がとる値をすべて答えなさい。
⑵ さいころの進み方によって,A地点のマス目がとる値をすべて答えなさい。
⑶ 0以外のマス目の値がすべて異なるようなさいころの進み方は何通りありますか。
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さいころで遊ぼう(その8)
さいころの問題は実物を使いながらやってみましょう。



親が子どもに自分が小学生のときはこんなに勉強ができなかったことはないと言い放つ。こんな家庭が少しでも減ってほしいものです。

渋渋1998年2次-その2.pdf

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