第221回 渋谷教育学園渋谷中算数 1999年二次その1

第221回

さいころで遊ぼう(その11)

 問題の中には,答えが1つに決まらないものがあります。こうしたことは 条件整理だけでなく,図形問題や文章問題などにも見られることがあり,子どもにとってはかなり難しい問題となります。

 答えが決まらないことを「ふてい(不定)」といいます。なかなか改まって取り組むことは少ないので,次の問題で少しやってみましょう。

問題
 A君,B君,C君は最中とまんじゅうを下の表に書いてある数だけ,箱につめて買いました。C君の代金はいくらですか。ただし,箱の値段はどれも同じです。
画像221回-1.jpg

 この問題のイヤラシサは最中とまんじゅうだけでなく,箱の料金も含んでいるという点です。たいていの子どもは箱の値段を考えず,消去算として解いて右往左往するというのがふつうです。

 自分が求めようとする数のことを「みちすう(未知数)」といって,「さんすう(算数)」が苦手な子どもは,まずこの「みちすう(未知数)」をどのように表すかでひっかかります。教える方はアタリマエのようにスラスラと記号を使って式を立てますが,「さんすう(算数)」が苦手な子どもは入り口のところでアシブミしていることが多いものです。

 ふつう「みちすう(未知数)」の表し方は,

(ア)□,△,○,…などの記号を使う
(イ)x,y,z,…などの文字を使う
(ウ)①,?,⑴,…などの文字を使う

の3通りがあります。

 どの表し方をするかは,その子どもの実力や慣れなどによって決めればいいでしょう。絵や線分図を書いた方が分かりやすければ,それでも構いません。

 大人にとってはどれも同じような気がするかもしれませんが,どういう表したかをするかで理解の仕方も違ってきます。このとき,方程式の方がカンタンだという理由で「すうがく(数学)」的な表し方を押しつけることはオススメしません。

 ここでは(ア)の記号を使って表しましょう。1つあたりの最中の値段を□円,まんじゅう△円,箱代○円のように名づけます。そして表のAとBの代金を式にしてみると,

A:□×5+△×4+○×1=960円
B:□×9+△×6+○×1=1580円

のようになります。

 「すうがく(数学)」で「れんりつほうていしき(連立方程式)」について知っている人なら,この問題は「みちすう(未知数)」が3個で,式が2つなので,「ふてい(不定)」だと判断できるでしょうが,もちろん子どもには分かりません。そういう意味で,この問題は難問といえます。

 3人とも同じ金額の箱代なので,AとB,BとCの差を取ってみると,

 A :□×5+△×4+○×1=960円
 B :□×9+△×6+○×1=1580円
 C :□×15+△×9+○×1=( )円
B−A:□×4+△×2    =620円
C−B:□×6+△×3    =( )円

が出てきます。ここで大切なのは,求めたいのは最中やまんじゅうそれぞれの値段ではなく,Cが買った合計金額ということです。出できた2つの差を比べると,C−BはB−Aの1.5倍になっていることが分かり,

C−B:□×6+△×3=620×1.5=930円

のようになって,Cの代金は1580+930=2510円と求められます。

 こうした「ふてい(不定)」性は子どもには非常に分かりにくいものです。理解できなくてもそれほど気にする必要はありません。気長に取り組んでいきましょう。

算数×立体×さいころ
 さいころは,1と6,2と5などのように,反対側の面の目の数の和が7になります。図のように,さいころを接着剤で9個くっつけ,両はしの面の目の数がどちらも1となるようにしました。このとき,接着剤でくっつけた面の目の数の和を求めなさい。
画像221回-2.jpg

さいころで遊ぼう(その11)
さいころを使っていろいろなギャンブルをしてみましょう。



子どもが努力して結果が出なくても,親がどっしりと構えている。こんな家庭が少しでも増えてほしいものです。

渋渋1999年2次-その1.pdf

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